アニメ魔道祖師
用語・補足説明
【魔道祖師】
前塵編<第六話>帰着

【藍氏の開祖、藍安の足跡四景】
雲深不知処にある長い塀には透かし堀された窓がはめ込まれていて、姑蘇藍氏の先祖の足跡が描かれている。最も有名なのが藍安の足跡四景である。
彼は寺の出身で、成人を迎えると「伽藍」の「藍」を姓として俗人に戻り、楽師となった。そして仙師の道を求めて故蘇に立ち寄り、天定めし者と道侶(どうりょ)(伴侶、夫婦)となって、藍氏の基盤を作り上げた。
道侶が他界すると、藍安は再び寺に戻り生涯を終えた。四つの窓の名は「伽藍」「習楽」「道侶」「円寂」。
魏無羨「藍家の先祖って僧侶だったんだな。どうりで・・でも運命の一人に出会うために浮世に身を投じ、死んだその人のあとを追って、俗世の汚れを一切残さないなんて。先祖がこんな人物なのに、なんで子孫は朴念仁ばかりなんだ?」
朴念仁(ぼくねんじん)・・言葉数が少なく、愛想がなく、頭が固い人。わからずや。
「子軒さんの婚約者は・・きっと才色兼備なんだろうな」
金子軒「その話はもうやめろ」
魏無羨「やめろってどういう意味だ? 姉さんのどこが不満なんだよ」
金子軒「どこが満足なのか本人に聞いてみればいい」
金子軒の婚約者は雲夢江氏の江厭離(ジャン・イエンリー)、江澄の実の姉。
江厭離の容姿は中の上、仙術の資質も平凡。やや影の薄い存在だと言わざるを得ない。金子軒は金光善の正室の一人息子で、自慢の容姿、仙術の資質も目をうばうもので、江厭離は常識的に考えれば彼に相応しくない。
母親が勝手に決めた婚約者でもあるため、金子軒はこの婚約に不満を抱いていた。
この婚約のせいで金子軒は雲夢江氏を良く思っていない。加えて以前から魏無羨を目障りに感じていた。
皆が魏無羨を見て驚く。いつもへらへらしていて本気で怒ることはなかったのに、今の彼の表情にははっきりとした怒りが漂っている。
金子軒もまさか魏無羨がすぐに手を出してくるとは思わず、無言ですぐさま殴り返した。
魏無羨「お前が手を出さなくて良かったよ」
江澄「お前に押しのけられなかったら、俺だってやるつもりだった。」
この喧嘩は双方の大世家を驚かせ、両宗主はその日のうちに故蘇まで駆けつけた。
江楓眠(ジャン・フォンミエン)
雲夢江氏の前宗主。江澄と江厭離の父。
そしてその日の夜、魏無羨は荷物をまとめて江楓眠と一緒に雲夢に帰った。
虞紫鴛(ユー・ズーユエン)
号 紫蜘蛛(むらさきぐも)
江澄と江厭離の母。夫からは「三娘」と呼ばれている。眉山虞氏の出身。
本来なら江夫人だが、なぜか全ての人に虞夫人と呼ばれている。蓮花塢にある彼女の居住は江楓眠と別々になっていて、虞家から連れてきた家僕たちと住んでいる。
※三娘(さんにゃん)・・眉山虞氏で三番目の子供であるため。
金珠(ジンジュー)と銀珠(インジュー)は虞家から連れてきた彼女の腹心の侍女。
【婚約解消】
故蘇で金氏の宗主、金光善と顔を合わせた江楓眠は、金子軒と江厭離の婚約解消の旨を申し出た。
江楓眠「もともと阿離の母親が決めたもので、私は賛成していませんでした。今日の事でお互い同じように気が進まないことがわかりましたし、やはり無理はしない方がいいかと思います。」
金光善にとっても、単に他世家と婚姻を結ぶことで勢力を固めるのが目的なら、江氏は唯一の選択肢でも最良の選択肢でもなかった。ただ金夫人の意向に逆らえなかっただけなのだ。金子軒がずっと江厭離を気に入っていなかったことは知っていた。彼は婚約解消を受け入れた。
【1年後 江澄帰る】

水面に浮かんで死体のふりして遊ぶのは日常茶飯事