アニメ魔道祖師
用語・補足説明
【魔道祖師】
前塵編<第九話>同舟の二人
【焼きごての烙印】
悲鳴に視線を向ける魏無羨。王霊嬌が綿綿を捕えていた。こんなにも危険が迫っているのに未だに人を害することを諦めずにいたとは。手に持っていた剣を温氏の門弟に命中させたが、それでも王霊嬌は綿綿の顔に焼き印を押し付けようとしている。もし焼き印を押されてしまったら、たとえ目の失明を免れたとしても、彼女の顔には一生の傷痕が残るに違いない。
だがもう武器はない。魏無羨は駆け寄り王霊嬌に一撃を加えるが、鉄の焼き印は既に魏無羨の胸に押されていた。必死に歯を食いしばったが、あまりの痛みに耐えられず喉の奥から咆哮が漏れる。
[洞窟の入り口を塞ぐ温氏】
藍忘機の言葉に、「少しでも希望があるなら行動しなきゃな。」と魏無羨と江澄は淵の底へと水源に繋がる穴を探すため潜り込む。水と共に暮らす雲夢江氏の弟子たちは皆、泳ぎが得意だ。江澄が水の中に入った時は波紋すらほとんど立たなかった。
【魏無羨の腕に矢が刺さる】
射たのは先ほど藍忘機に一撃された藍家の門弟で、妖獣に向けて矢を放ったようだが、恐ろしさから手元が不安定になり、魏無羨に当ててしまったようだ。門弟は一矢で妖獣に命中させ、先ほど失った面目を少しでも取り戻すつもりだったのだろう。
血の臭いに刺激された妖獣が襲ってくるが、魏無羨はとっさの判断が出来ずにいる。
すると唐突に誰かに手のひらで強く押された。
彼を突き飛ばしたのは藍忘機で、その右足に妖獣は食らいつく。噛まれた藍忘機はいつもの無表情のままで、微かに眉間にしわを寄せただけだった。
妖獣の口に放り込まれそうになる寸前に魏無羨に助け出された事に、藍忘機は驚愕する。
比較的太くてまっすぐな木の枝を数本見つけ出し、藍忘機の手当をする魏無羨。顔色の悪さに、瘀血(おけつ)を溜めこんでいるせいだと気づいていた魏無羨はわざと脅かし、思い切り刺激することで胸につかえていた血を吐き出させた。
屠戮玄武(とりくげんぶ)・・玄武神獣(げんぶしんじゅう)という水を司る神になりそびれ、妖と化した不完全なもの、あるいは異形の玄武神獣。
魏無羨は呆然として途方に暮れた。
魏無羨「(困った!)」
藍忘機のような人間はおそらく一生のうちにほんの数回しか涙を流すことはないだろう。よりによってその1回を魏無羨は見てしまった。魏無羨は誰かが涙するところを見ていられない質で、思わずなだめたり笑わせようとしたりしてしまうが、男の涙は一層目が当てられない。近づいてそばで慰めてやることなどできようもない。身の置きどころがなく彼から顔を背けたが、意を決してようやく声をかける。
藍忘機「黙れ。魏嬰、お前は本当に嫌な奴だ」
