アニメ魔道祖師
用語・補足説明
【魔道祖師】
羨雲編<第七話>不夜天の悲劇

目を見開くと、目に入ったのは伏魔洞の漆黒の丸天井だった。
温寧の黒い瞳は白目の中に戻っていて、既に狂乱状態を脱して理性を取り戻していた。
魏無羨「(この数年間、俺はなんのために自分をこの乱葬崗に閉じ込めてたんだ?なんでこんな目に遭わなければならないんだ?俺はなんでこの道を選んだんだ?なんで自分をこんなふうにしてしまったんだ?他の奴らは俺をどう思ってる?俺は一体何を手に入れた?俺がおかしくなったのか?俺が?俺が!)」
温寧「・・・申し訳・・・ありません」
彼がつかえながら何度も謝るのを聞き、魏無羨は自分をひどく滑稽だと感じた。
何もかも温寧のせいではない。狂乱状態の温寧は、ただの武器でしかなかった。
この武器を作り上げたのは他でもない、自分自身であり、その武器は彼の命令に忠実に従う。この武器をしっかりと制御出来なかったのは自分だ。己の能力を過信しすぎていたのも自分だ。
温寧は武器だが、そもそも彼は自ら武器になりたいと願っただろうか?
頭がぼうっとし、警戒を怠っていた魏無羨は温情に針を刺され、全身が痺れ始める。
温情「誰が千瘡百孔の呪いをかけたかなんて重要じゃないの。あんたを待ち伏せした奴らはあんたの体に痕跡があるかどうかなんて聞いてきた?どのみち彼らにとって犯人はあんたしかいない。証拠なんてまったくいらないし、どうしたって言い逃れは出来ないのよ。」

温情「ごめん。それと・・ありがとう。」
三日後動けるようになると、魏無羨は伏魔洞を飛び出した。今行ったところで、見られるとしても温情の遺体や温寧の遺骨だけだろう。せめてそれを取り戻さなければと決意を固める。
彼はどこに行けばいいのか考えを巡らせ、金鱗台へ潜入する。以外にも厳重な警備は敷かれていなくて、非常に静かだった。
赤ん坊の声に彼の足が凍り付く。その声は大きな殿堂の中から響いてきた。
魏無羨は物音立てずに密かに中を覗き込む。そこには真っ黒な棺が一基置かれ、白い服を身に纏った女性が二人、跪いて座っていた。

江厭離と金夫人だった。金夫人がこちらに出てきた時、うっかり気付かれてしまった魏無羨は、動揺してその場から逃げ出した。江厭離の顔を見る勇気はなかった。
彷徨う魏無羨は城壁に貼られた巨大な布告を目にし、不夜天城へと向かう。
魏無羨「金子勲が俺を殺したければなんら憚ることなく手を下せるが、俺は自分を守るためであっても誰一人として傷つけないように配慮しなければならないってことか?要するにお前らは俺を攻撃していいけど、俺は反撃しちゃダメ、そういう事だろう?」
【江厭離の最後】
江厭離「阿羨」
その声はまるで冷たい水のように、魏無羨の心頭で激しく荒れ狂う炎を一瞬で消し去った。彼女はいつからこの決起大会に来ていたんだ!?
江厭離が魏無羨を見つけたちょうどその時、彼女の後ろで一体の凶屍がふらつきながら立ち上がると、手に握った錆びた長剣を引きずって江厭離に向かっていく。
魏無羨「失せろ!失せろって言ってるだろう!姉さんに近づくな!!」
江澄「魏無羨、あれをどうにかしろ!」
魏無羨の心が混乱すればするほど、凶屍を制御する能力は低くなる。凶屍は彼の命令を無視して江厭離に向かって長剣を振り下ろした。
江厭離「阿羨、なんであんなに早く走り去ってしまったの?私あなたを一目見ることも、一言話すことも間に合わなくて・・」
魏無羨はやっとのことで落ち着きを取り戻し、江厭離の言う通り凶屍を止めた。
突然、爆発的なまでの大きな力で魏無羨を押した江厭離は、魏無羨を狙った少年の長剣に貫かれてしまった。
魏無羨は悲痛な叫び声と共に陰虎符を取り出して高く掲げた。
現在 【意識を取り戻す魏無羨】

魏無羨「藍湛、お前もしかして、大梵山で会った時から俺に気づいていたのか?」
藍忘機「うん」
魏無羨「なんでわかった?」
藍忘機「君が教えてくれた」
【陰虎符が怨念を吸い過ぎていた可能性】
不夜天の幻想で見た召陰陣(しょういんじん)。
さらに陰虎符が怨念を吸い過ぎないよう魏無羨が封印していた陣は、少し破られていた可能性がある、と藍忘機は言う。

乱葬崗の封印の陣に魏無羨のものであろうの血の跡。
封印陣の破り方を知っている者は
藍忘機
温情と匿っていた温氏(長老たち)
江澄
加えて不夜天と窮奇道には召陰陣が敷かれていた可能性がある。
召陰陣(しょういんじん)・・怨念を呼び寄せるための陣
それにより陰虎符が怨念を多く吸っていたため、魏無羨が制御出来なくなってもおかしくはない。となれば、これは何者かの仕掛けた罠だ。
エンディングのあと
阿羨は何歳?
