アニメ烈火澆愁 (れっかぎょうしゅう)
用語・補足説明
注)日本語翻訳版小説は出ていないため、中国語版の独自翻訳による独自解釈となり、著者様の意に沿ったものではない可能性があります。あくまで参考としてご覧ください。
【烈火澆愁】
<第2話> 千 霊 法 陣
『人魔』と呼ばれている壁画には、
洪水、地震、疫病、戦争が描かれていた。
【千霊法陣(せんれいほうじん)(召魔陣(しょうまじん))】
『千霊法陣』は『生贄』の一種である。たとえそれが成功するかどうかに関わらず、生贄を捧げる人物が良い結末を迎えることはないと考えられ、これは『自殺行為』と言える。
召喚された人魔は『不死であり、無限の魔力を持つ』と記されており、封印するか自然に消滅させるしかなく、外部からの力で殺すことは出来ないとされている。
そもそも『悪魔』や『生贄』といった言葉は、古文書に残る伝説、あるいは古代人の空想の産物に過ぎない。しかし、この特殊な異常エネルギーが特定の人物に発現しているのではないかと推測されている。この人物は、この強力なエネルギーを制御できる・・・あるいは、このエネルギーに操られて真の怪物となるのだ。
王(ワン)博士
400年以上前に生まれたと言われている。
彼には不死であること以外に特別な能力はないが、古代と現代に関する幅広い知識と深い理解を持った、歩く百科事典である。しかし彼は年老いており、何をするにも遅いので、コミュニケーションをとるには忍耐が必要だ。
【六欲に通じ 人の心を呑む】
『千妖図鑑』に表示されていた『人魔』の横にメモが現れた。その人魔は六欲を知り、人の心を食い尽くす(人を巧みに操る)ことに長けている、と。
六欲・・・色欲 形貌欲 威儀姿態欲 言語音声欲 細滑欲 人想欲
宣璣「いいように召喚されるなんて、情けないだろ」
宣璣「何かに納得できない時に魔術に頼るような人間は、大抵愚かな人間・・・狂人だ。そんな人間の呼びかけに応じるなんて、地位を失うような気がしないか?」
盛霊淵「『千霊法陣』は天地との交信手段だ。この者によって目覚めさせられた以上、私はその者と何らかの繋がりを持っているに違いない。そうでなければ、彼の血が私の棺に流れ込むはずがない。」
盛霊淵「それに、身分があるか無いかなんて、生きている間の偽名に過ぎない。もうとっくに忘れた。」
【朔日(さくじつ)を迎える子の刻】
『千妖図鑑』によれば、『千霊法陣』は月の満ち欠けの中で完了しなければならない。最初の生贄は朔日(さくじつ)(新月の日)の子の刻に捧げられ、最後の生贄も新月の日の子の刻に捧げられるとあった。
盛霊淵「犠牲の書はほぼ完成している。あとは最後の生き残り一人が必要なだけだ。」
肖征「どうやって操られているか方法を突き止めろ」
犠牲となった者は非常に秘密裏に死亡したに違いない。最も実現可能な選択肢は、呪い、毒殺、寄生だ。
<毒>・・幻覚を引き起こして暗示を受けやすくする毒素は知られているが、長期間にわたって被害者を操るという話は聞いたことがない。
<呪い>・・小動物を操る呪文もいくつかはあるが、人間の場合は神経系統が複雑すぎるため難しいと思われる。関連する記録も見つからない。
<精神系特能>・・人を操るには対象者と密接な接触を保つ必要がある。長期にわたる操りや遠隔での操りは不可能であり、多大なエネルギーを消費する。
王博士「ある種の寄生生物なら・・」
王博士「寄生能力を持つ危険な生物は合計13種類確認されていますが、そのほとんどは突然変異した植物です。これらの植物は通常、思考能力を持っていません。宿主に寄生した後、急速に栄養を吸い尽くし、宿主が死ぬと次の標的を探します。今回の説明にほぼ当てはまる寄生生物は蝶だけです。」
学名『鏡花水月蝶(きょうかすいげつちょう)』
蝶に寄生されても、感染者の脳は依然として意識を維持するため、すべてを知っていて、自分の体に『監禁』され、見ることを強制され、何もできない状態となる。
この無力でゆっくりとした死よりもさらに絶望的なのは、周りの誰もそれに気付かないことだ。『鏡花水月蝶』は独自の知恵は持っていないが、高度な模倣能力を持ち、感染者の周囲の人々をテンプレートとして利用し、人体を操作して正常な行動をとらせることに長けている。
感染者の脳が死滅すると、蝶は脳を完全に書き換え、そのアイデンティティのまま長期間、場合によっては数十年も生存・繁殖することができる。ほとんどの人は意図的か否かにかかわらず、昨日と同じこと、言ったことを毎日繰り返して学校や会社、社会に存在している。
もし本当にこの蝶であったとしたら、千人もの犠牲者の中で、何かがおかしいと感じたのはたった一人、少年の母親だけだったことになる。
この蝶は耐寒性がないので、寒くなると死んでしまう。
盛霊淵「ああ、『人面蝶』か、こいつはやっかいだな」
盛霊淵「小妖、方法を教えてやる」
「最後の生贄は真夜中に死ななければならない。もし間違った時間に死んでしまったら、呪いをかけた者が困るだろう。生贄がお前たちの手に落ちてしまった以上、彼を救うことは出来ない。真夜中になる前に生贄を殺せばよい。」
術者が対処されなければ、すでに蝶に寄生されている少年は異対センターの監視下で犠牲となってしまう。
盛霊淵「必死で人間を守るとは」
「小妖、幼い頃から人間に育てられてきたのか?そうでなければ、お前のような生まれながらの妖族が、どうして人間のために命をかける?妖族と人族は代々血の争いを続けている。たとえ妖族が滅ぼされても、彼らは世を離れ山に籠るだろう。それとも故郷で何か不当な扱いを受けて一族を裏切ったのか、何か悪いことをして一族に流刑(るけい)(追放)されたのか?」
宣璣「『人族』と言ったり、『妖族』と言ったり。ではお前は何者なんだ?人間でも悪魔でもない、神なのか?」
盛霊淵「神々は人々の糧に過ぎない。私は、おそらく人間の妄念だろうな。私が生きていた頃はあまりにも昔で、覚えていない。」
宣璣はこの人魔が無神論者だとは思いもよらなかった。
盛霊淵「お前は生来(生まれつき)の霊物(精霊が宿っている)で真の姿が見えない」
肖征「容疑者を射殺しろ!」
『千霊法陣』の標的は不明であり、本当に術者が千人の命を奪ったのかどうかは疑わしい。伝説や壁画の信憑性も議論の余地があるし、人魔の破壊力がどの程度であるか信頼できる説明も得られていない・・・
しかし、『鏡花水月蝶』に感染した14歳の少年は実在し、少年の脳は蝶に支配されている。
結局肖征には他に方法がなかった。
人魔に繋がれていた鎖は全て砕け散り、金属片が弾丸のように四方八方に飛び散った。
23:00:00
季清晨の額の真ん中に弾丸が命中した。
銀の弾丸は一瞬で爆発し、季清晨の全身がまばゆい光に包まれた。
谷月汐(グー・ユエシー)/風神
人魔は攻撃力と防御力が高く、物理攻撃をほぼ完全に防ぐことが出来る。
谷月汐は空間を歪める魔法陣で人魔を捕らえた。
老羅(ラオルオ) = 羅翠翠
しかし人魔のローブは血の呪文で覆われ、ガラスが割れる音とともに、魔法陣の空間は崩壊した。密集した呪文のせいで、まるで黒いローブを着ているように見えた。
病院上空には巨大な黒い渦現れ、厚い雲が空を覆い、稲妻と雷が光った。
激しい雷は昌安の異対センター本部ビルを直撃し、避雷針と避雷網に吸収され、壁には血文字が現れた。
王博士「肖室長、『千霊法陣』は完成したようだ。千人の犠牲が捧げられ、術者は伝説の『人魔』を召喚した・・・。ここ・・・血の文字が現れる場所こそが、人魔の標的なのです!」