アニメ烈火澆愁 (れっかぎょうしゅう)
用語・補足説明
注)日本語翻訳版小説は出ていないため、中国語版の独自翻訳による独自解釈となり、著者様の意に沿ったものではない可能性があります。あくまで参考としてご覧ください。
【烈火澆愁】
<第9話> 脱 出
王沢(ワン・ゾー)/風神の総責任者
水系の特殊能力を持つ。
張昭(チャン・ジャオ)/風神
時間を止める特殊能力を持つ。
谷月汐「普通、金は火(か)と相克(そうこく)(対立・矛盾)する。」
『金』と『雷火』は明らかに相反する性質を持つ。自身の属性と相容れない武器は戦闘力が低下するため、一般的に雷火系の者は金属や氷水系の武器を避ける。たとえ複数の属性を同時に持つ才能がある者がいたとしても、この二つの属性を持つ人物が現れる可能性は低い。
また、『金属系』と分類される特殊能力の条件は『金属を感知し、制御する能力』とされている。
宣璣は異対センターに入局する時、肖征に尋ねている。
宣璣「なら体の一部を金属に変えられる人は?そういう奴は金属系じゃないのか?」
肖征「聞いたこともない。もう大人なんだから、トランスフォーマーなんてあまり見ない方がいい。」
宣璣「複数の属性を同時に持つ奴はどうなんだ?例えば火を出したり、金属を操ったり、飛んだりできる奴とか――」
肖征「それは我々の組織ではない。サーカスかもな」
宣璣「あの人魔二匹とも棺に埋めたら、世界は平和になるだろう。」
しかし、人魔が吐血しているのを見た宣璣の反応は、非論理的で非人道的な不安と苦悩だった。
盛霊淵はまたこの人間の体を『着る』ことを不快に思っていた。まるで胸に穴が開いたようで、血が噴き出し、冷たい空気が流れ込んできた。生きていた時と同じように、ひどい頭痛が再び起こり、彼を苦しめた。
盛霊淵「今度朕の髪に触れたら一族皆殺しだ(九族を誅す)」
九族(きゅうぞく)・・・自分を中心とし、先祖・子孫の各4代を含めた9代の親族
誅(ちゅう)す・・・殺す
盛霊淵「清平司が来たか?何人だ?」
楊潮「5・・6人です」
盛霊淵「小妖と私を含めてちょうど8人だ」
月徳公の弟子「幽霊だ、足をつかまれた!」
宣璣は羅翠翠に指示した。羅翠翠の手首から数本の緑の大根の茎が『伸び』、その青々とした緑の蔓は蛇のように地を這って弟子たちの足首に巻き付いた。
王沢「張昭!」
彼ら以外の周りのすべてが静まり返った。張昭の特殊能力は時間を止めることだ。残念ながら、それはほんの1 秒しか続かない。
王沢と宣璣は、非常に正確なリズムで同時 に攻撃した。そして「火と水が互いに打ち消し合う」完璧な組み合わせであった。
1 秒間停止の後は、『周囲のもの以外』の時間の流れる速度が『増す』こととなる。
宣璣は盛霊淵が再び人を殺そうとしていると感じ、心の中で急いで叫んだ。「陛下、生かしておけ!」
宣璣「さっき俺の翼の上で跳ねてたのは誰なんだ?」
――砲弾が流星のように降り注いできた瞬間。
王沢の水の壁を恐れることなく、砲弾はほんの少し速度を落としたものの突破した。
張昭はストップウォッチを取り出し、時間を1秒止めた。
宣璣「乗れ!」全員が宣璣の翼に飛び乗った。
宣璣「おい・・横に並んで重さを均等にしてくれないか?」
宣璣は肩甲骨が折れそうで、歯を食いしばって堪えた。彼に共感せざるを得なかった盛霊淵は、まるで何か重いものが自分を圧迫しているかのような、背中のけいれんを感じた。二人は同時にうめき声をあげたが、宣璣はこの共感が彼の重荷をいくらか和らげてくれていることに気付いた。
そうして全員が砲弾の第二波から飛び出していたのだった。
秘銀炮(ひぎんほう)・・・異対センターで開発中の大量破壊兵器
盛霊淵「小妖、真火だ」
『脳波Bluetooth』は個人のプライバシーを侵害するが、メリットが全くないわけではなかった。この場合には、二人の間のコミュニケーション時間が大幅に短縮される。盛霊淵は何も言う必要はなく、ただ考えただけで宣璣は彼が何を望んでいるのかを理解した。
盛霊淵は辺りの資源を用いて、瞬く間に8体のダミー人形を形作り、8名の『生気』を『拝借』した。
彼は残酷で冷酷で仲間さえ殺せるが、宣璣はこの件に関しては狡猾なことはしないだろうと感じていた。 結局のところ、兀族の祭壇を封印したのは彼だったのだ。
楊潮は地面にうずくまり、泣きじゃくった。「わからない…わからない…」彼は弱々しい息でなんとか言葉を絞り出した。「とても悲しい…とても辛い…」
月徳公はほぼ100年にわたって東州に居を構えて、支配していた。彼の一族の祖先が東州地区に残した宝物は、月徳公に受け継がれた。東壁山(とうへきざん)にある『墓』の上層部はほぼ掘り起こされて、それより下は禁断の区域となっていた。
彼らには特殊能力があり、普通の人々よりも鋭敏だ。警告されなくても立ち入り禁止区域の危険を察知することができる。そこには数え切れないほどの古書があり、これまで解読されたのはほんの一部だったがそれだけでも数世代にわたって利益をもたらすには十分だった。
また、墓の中でより価値があるのは古代の『呪文』だった。『呪文』の力は、適切な道具さえあれば普通の人でも使える。非常に致命的なものもあったが、ありがたいことに対応する解決策が存在していた。そして呪いが解けたら後遺症は残らない。
これが月徳公とその一派の繁栄の秘密であり、何百人もの信奉者と何千人もの弟子がいる。
平和で豊かな時代には、『達人』がその才能を生かせる場所はない。そのため弟子たちは人々に危害を加える『悪者』と、『救世主』という二つの役割を同時に演じなければならなかった。まず人々に害を及ぼす呪いをかけ、それから呪いを解いてお金を集める。上司たちは皆このことを知っていた。
宣璣「彼はそう、俺の『剣霊』だ!」
人魔は「束縛をもっとも嫌う」と言っていた。彼は妥協するくらいならむしろ雷に打たれる方を選ぶ。そして他人が自分を尊敬するか恐れるかなどといったことはあまり気にしない。
『千霊法陣』で復活した人魔と現在の陛下は同一人物ではない。
しかし人魔であろうと、復活した3,000年前の人皇であろうと、どちらにせよ怪物であることには変わりない。