アニメ烈火澆愁 (れっかぎょうしゅう)
用語・補足説明
注)日本語翻訳版小説は出ていないため、中国語版の独自翻訳による独自解釈となり、著者様の意に沿ったものではない可能性があります。あくまで参考としてご覧ください。
【烈火澆愁】
<第10話> 守 護 者
邪悪な人魔が傍らにいるため、宣璣は眠ることを拒否していたが、まるで誰かに平手打ちされたかのように『気を失っていた』。
盛霊淵は、神識が繋がっている小妖が夢の中に引き込まれていることに気づいた。
盛霊淵は「聖人君子」からは程遠く、「不適切なものは見ない」という原則をまったく守っていない。当然チャンスを逃さず利用しようとした。
彼は自分の死体を蘇らせるほど大胆な部族に対し、非常に困惑していたのだった。
盛霊淵は宣璣の意識へと潜っていった。しかし侵入する前に何かを感じて撤退した。宣璣の意識の奥底から火の壁が空に向かって上昇していくのが見えた。炎は雪のように白く、それはまさに南明(朱雀)離火であった。
伝説によると、南明離火は神鳥朱雀の真の火であり、すべてを焼き尽くすことができ、すべての妖族の宿敵である。朱雀一族はとっくに滅亡していたが、その子孫はどこから来たのだろうか?
肖征「ここは任せろ」
肖征は兀族の墓に集結して一帯を封鎖した。東州市は人口が多く観光客も多いため、出来るだけ早く現場を確認し、危険な遺物を処理する必要がある。
『千霊法陣』によって目覚めたもう一人の人魔。
前の人魔よりもさらに奇怪で精神的に不安定。 よく考えてみると恐ろしい。
畢春生に季清晨、彼らはどこでこの情報を入手したのだろうか?
異対センターの極秘ファイルには、ほとんど記述がなく、『兀族』であろうと、赤淵に現れた人魔であろうと、非常に危険であるだけでなく、その起源も謎に包まれている。王博士でさえ漠然とした情報しか持っていない。
もしも『千霊法陣』が何者かの陰謀によって操作されていたのだとしたら、その人物は間違いなく考古学部の博士課程の指導者となる資格がある。
盛霊淵「これは、宮殿か?」
時代の変化、現代の複雑な社会システム、それらはあまりにも圧倒的で、盛霊淵は理解するには至らず、生涯で慣れ親しんできたすべてが覆された。
しかし盛霊淵は何を見ても常に冷静沈着な様子で、驚いた様子をまったく見せなかった。もし神識が繋がっていなかったら、宣璣は彼に騙されていただろう。
陛下の新しい環境に適応する能力は驚くべきものだった。部屋に入るとすべての品物に触れ、それらの用途について大まかな推測を素早く行った。宣璣が用具等を指差すと、盛霊淵は使用方法を心の中で自然に『想像』することができ、 それほど多くの言葉を費やす必要がなく、非常に便利だった。
宣璣「陛下、お腹空いてないか?」
盛霊淵は謙虚に首を横に振った。「私はすでに断食しているので、必要ない。」
しかし小妖は翼のある部族に属しているに違いない。これを食べるのは・・・
宣璣には『同類を甘やかす』という感情は一切持っていなかった。
宣璣「他に何か・・果たせてない願いは?」
欲と執着がなければ、人は悪魔になることはできない。しかし彼には現世への憧れはないと感じていた。彼の執着は何だろうか?
盛霊淵「もっとそなたを理解したい」
瞬間、宣璣の心臓は締め付けられ、脳はまるで開かれた本のような状態になった。盛霊淵の考えは一言も聞き取れなかった。どのような手段を使って一方的に彼をブロックしたのかは分からなかった。宣璣は油断していて、数え切れないほどの記憶が蘇ってきて驚愕した。
盛霊淵「小妖、どうしてまだそんなにお腹が空くのだ?そなたたち生来の霊物は、幼少より穀絶ち(断食)するのでは?そなたは一体何者だ?」
宣璣は奈落の深い谷の祭壇で、混沌の中生まれ育った・・・
赤淵を出て事故現場に遭遇した宣璣は、少年の遺体を埋め、ちょっとした小技を使って少年の身元をすり替えた。容姿を完全に変える必要はなく、服装や気質を少年の容姿に合わせて変え、少年を知る人々に、彼は以前からこんな感じだったと思わせるようにしたのだ。
『宣』は元の少年の姓だった。『璣』は宣璣の生まれつきの本名であり、彼はこれが自分と呼ばれるべきものであると感じていたため、戸籍の名前を『璣』に変更した。
高校卒業後は人生の大きな転換期だ。1学期が過ぎると、生徒の性格や生活習慣は大きく変わることが多く、親戚や友人もあまり気にしなくなる。だから当然、『宣璣』はアンデンティを持ち、背景を持った『人』になった。異対センターは今のところ彼の履歴書に何の問題も見つけていない。
盛霊淵「南明・・そうだったのか」
盛霊淵は驚いた。彼はついに小妖の起源を知った。
宣璣「その手で何をした!?」
宣璣に殺意が湧き起こった。白い光と黒い霧が激しく衝突した。同時に雷鳴が響き、二人は同時に我に返った。ここは高層ビルだった!
二人は結界を張り、空間全体を外界からしっかりと隔離した。
部屋の中に耳をつんざくような轟音が響き、宣璣の耳の中に薄い血の線が現れた。
盛霊淵「朕の亡骸をおさえる理由がなんであれ、やるからには魔の力に呑まれる心構えは必要だ」
盛霊淵「私の体を掴む目的が何であろうと、魔の死体を蘇らせる者は反撃を受ける覚悟が必要だ。」
現像術・・・古代人が盗難を防ぐためによく使っていた、古代の呪術。
宣璣「あの千両(せんりょう)役者め」
伝説によれば人魔は不滅なので、盛霊淵が阿洛津を封印する時、安全のために死体を破壊したほうがよいと言いたかったが、声に出して言うことができなかった。
彼は歴史上の人皇に対しフィルターが厚すぎて、非論理的な期待を抱いているのかもしれない。宣璣は盛霊淵が阿洛津の遺体を破壊することに『消極的』であると思い込んだ。
しかし兀族は死んだら復活することはできない。だから死体を守る必要もない。あの盛霊淵が普通の人のような感傷性を持っているとでも?
彼は『千霊法陣』を用いた者たちが、阿洛津の遺体を破壊せず立ち去れば、次の行動を起こすだろうと明らかに計算していた。
阿洛津は首謀者を誘い出すための単なる餌だ。
宣璣「しかし、奴にとっては誰もが駒なんだな。」
復活した阿洛津は必ず宣璣のもとへ導かれるだろう。彼が阿洛津を拘束することで、一時的に阿洛津が世界を破滅させることを止めることができ、盛霊淵は『千霊法陣』の背後にいる者に対処するために手を休めることができる。
「俺と『反盛瀟(ション・シャオ)』で連盟を組みたいなら、歓迎する。お互い被害者だろ?」
思考にとりつかれた人魔はもはや肉体において同じ人間ではなく、その「思考」に駆り立てられた歩く死体となる、と古書に記されていた。
阿洛津には明らかに記憶があり、論理的に考えると人間としての思考の一部は保存されているはずだ。ただ、魔になってからの彼の考え方は常識では測れない。
宣璣は彼が法律を遵守することを期待していたわけではなく、彼が論理を保ち、自分の言うことに耳を傾けてくれることを期待していただけだった。
阿洛津「お前は丹離ではない。」
阿洛津「お前は炎の守護者だ。赤淵を再び燃え上がらせるには、まず炎の守護者を殺さなければならないと彼は言った。お前を殺してやる。」
どうやら、この二つの『千霊法陣』の背後には同一人物がおり、その目的は『赤淵の炎を再び燃え上がらせる』ことらしい。
阿洛津「妖族が天地を行き交い、影族(えいぞく)は陰陽を往来(おうらい)、高山族(こうざんぞく)が鉄に命を吹き込み、兀族は山水の庇護(ひご)を得る。全て赤淵が源だ。」
阿洛津「赤淵が再び燃え上がれば、世界は元の姿に戻るだろう」
阿洛津「東州の山神は新たな兀族を生み出すだろう。我々は……」
山の神の子。