残次品~放逐星空
(ざんじひん~ほうちくせいくう)
用語・補足説明



連盟軍元師 ウルフ
連盟の創設者の一人
連盟設立以来、人類文明に多大な貢献を果たした英雄たちには碑が建立された。碑の上には胸像が置かれ、所有者の功績が刻まれている。
林静恒上将も、早すぎる死と世間の注目を集めたことにより碑が建立された。
林静恒と林静妹は人工子宮で育った双子だ。一見すると輪郭も顔立ちも似ているが、兄妹のような血縁関係はほとんど感じられず、雰囲気も、気質も全く異なっていた。
この時代では多くの人が体外受精を選択する。自ら子供を産むことは苦痛を伴うし、また健康に良くないとされていた。

林静妹「彼は他人とすぐに距離を作ってしまう人です。会っても挨拶を少し交わすくらいで、それ以上話しません。」
元帥「双子の関係はもっと親密なものになると思っていた」
林静妹「そうかもしれませんが、私たちは子どもの頃に離れ離れになってからほとんど連絡を取っていなかったのです。」
元帥「それならそれで良いのかもしれない。深い愛情がないなら心の痛みが少なくて済むというものだ。だがどうか彼を忘れないでやってくれ。」
尋問によるスパイダーの供述
毒巣は第八星系の外れで正体不明の集団と遭遇、その集団は武器取引の交渉を持ちかけてきたという。
チップもこの集団が持ち込んだもののようだ。
湛盧「何者かが私の本体に侵入を試みています」
林静恒「連盟管委会(連盟管理委員会)か」
湛盧の本体である機甲のDNAロックを解除出来るのは、林静恒と林静妹のみ。連盟管理委員会は星際海賊の横行が著しくなっている事を理由に、林静妹にロック解除を依頼した。しかし “ 最強の戦術機甲 ” 湛盧は非常に高い精神力を必要とするため、一般人には制御不可能だ。
元帥「ゴードン様(林静妹)、無理は無用です。あなたは体調が悪く、軍事訓練も受けていません。湛盧に簡単に傷つけられてしまうでしょう。」
元帥は林静恒の後任者に冷たく言ったのだった。
「湛盧がお前のような役立たずと接続を拒否するのも当然だ。機甲への侮辱だ。」
林静恒は陸信(ルー・シン)に引き取られた日のことを思い出した。小さな女の子が追いかけてきたが、ロボットと乳母に連れ戻されていった。林静恒には彼女が泣いていたのかどうかも分からなかった。数十年経った今、その少女の顔をほとんど覚えていない。

両親の死後、兄は軍事委員会に引き取られて陸信に養育され、妹は連盟管理委員会に養子として引き取られたのだった。

陸 信
林静恒「陸信は養父であり、師でもある」
新星暦136年、当時連盟の上将であった陸信によって第八星系は海賊から奪還され、他の七つの恒星系と第八星系を結ぶ航路が再び確立された。
当時の陸信はまだ36歳、連盟史上最年少の上将であり、十大上将の一人として類まれな功績と名声を誇っていたが、命令に背いたことにより反逆罪で指名手配された。
その後第八星系は海賊たちによる衝突や内乱によって衰えた。
連盟の『十大名剣』
湛盧を筆頭とした10機の超重装機甲。内部構造が非常に複雑なため、操縦者に非常に高いレベルを要求していて、操縦資格、精神網のリンク率が機甲の要求を満たしていない場合、機甲はその人物にログインの許可及び操作権限を開放することができない。
十大名剣も初期には幾人もの名将が所有していたが、皆戦死か引退し、湛盧を除く他の機甲は適切な使い手が見つからないまま展示品となっている。

5年前、陸必行は自ら改造した機甲で家出し、北塔星の近くをうろついていた時に星間生態ポッドに遭遇した。
彼は開かない生態ポッドを前にどうすることも出来なかったので、十数冊の本を取り出して、眠り姫の耳元で「地球通史」「機械の修理法1000種」そして「Stories You Know」といった小説まで読み聞かせていたのだった。
林静恒「湛盧、陸必行のDNAは調べたか?」
「マスター、陸信将軍は33年前に亡くなり、妊娠中だった奥様も行方不明になっています。陸校長の骨年齢はわずか28歳で一致しません。5年前からあなたは繰り返し疑念を抱き、陸校長の遺伝子検査を何度も依頼されましたが、結果は一致しませんでした。
陸信将軍と独眼鷹は親密な関係でした。33年前、独眼鷹は彼を偲んで姓を陸に改めたと明言し、それにより独眼鷹の息子も陸姓です。この姓から、陸校長があなたの探している人物だと疑うのは根拠がありません。」
林静恒「だが彼は生態ポッドを開けたんだ」
湛盧「陸校長の技術レベルは非常に高いので、運が良ければ暗号を解くことも不可能ではないでしょう」
陸必行「基本的な構造は確かにエデンと似てる」
チップは人間に集団幻覚を引き起こし、狭い範囲に人工知能を出現させることができるようだ。アクセス方法はエデンと非常に似ているが、エデンの人間や機器と通信することはできなかった。チップを心臓に埋め込むと周囲の感覚器官や知能システムへ無差別に影響を与え、電力が大きければその範囲も広がる。それはあらかじめプログラムされているようだ。
そして埋め込まれた者の体力を大幅に向上させ、無敵の超人に変身させる。このような機能はエデンにはない。
湛盧「アレス・リー上将が要塞で反乱を起こし、防衛システムを解除したのでは?」
林静恒「彼かもしれないし、もっと上の権力者かもしれない」
湛盧がダメージを受けたのであれば、白銀要塞は破壊されたのだろう。であれば数千もの超次元重機甲で攻撃されたことになるが、一度に第一星系へ移動させることはまず不可能だ。その厳重な警備下では強行突破はおろか、大型重機甲ワープでさえ不可能だろう。白銀要塞の近くに全ての重機甲を収容できる場所を確保していたはずだ。
白銀十衛
白銀要塞の最強の軍隊で、それぞれ役割に基づいて10の部隊に分かれている。連盟についてはいたものの軍事委員会の雇われ兵であり、白銀十衛各隊長による自治権を保持している。そして認めた指揮官にしか従わない。
林静恒が偽装死して連盟を離脱した後、白銀十衛も連盟を離脱、そのため白銀要塞は壊滅状態に陥っていたのだった。
白銀九は白銀十衛の中で最も小規模な部隊で、先鋒突撃部隊。