なおしかリラックス

心に添って生きるために

気付けるか?寄り添えるか?発達障害 <その1 身近な人たち>

身近にいらっしゃいませんか?

 

 

『出来ない人』と言われてしまうようなタイプの人ですが・・

これらは病気のせいであったりします。

ですが、なかなか病気かも?なんて思わないですよね。

『なんで出来ないの?だらしない』

『変わってる人だな』

自分の子であれば、なんでこの子は・・と嘆くばかりです。

 

よくじっとしていられない子を多動児と言ったりしますが、

おとなしい子でも足や手が動き続けていたりします。

また、他者に興味がない、あいまいな言葉は理解しにくい等々。

 

これらは『発達障害』という病気の可能性があります。

 

P R  

 

私は父が嫌いでした。

肺がんで入院した父。

手術が成功したと知らせがあった時、死んでくれたら良かったのに、と思いました。

願いは叶い、術後の肺炎で亡くなりました。

私の罪です。

 

他者と上手くいかず仕事をコロコロ変えて苦しい生活。

家では威張り散らす自分勝手な父に、家族、特に母は苦労してきました。

今なら解ります。

父は発達障害者(アスペルガー症候群)であった可能性が高い、と。

 

というのも、血筋にアスペルガーADHD等の発達障害と診断された者が数名出てきたからです。

うち一人はかなり症状が強く、子供の頃から薬物治療を続けています。

 

かくいう私も、子供の頃からある程度の年齢まで生き辛さを感じていましたので、影響を受けていたのかもしれません。

私も父に似ているところがあり、それがまた父に怒りを向けさせたのだと思います。

 

現在発達障害についてだいぶ認知されてきているとは思いますが、

気付かないまま成長している人はまだまだ多いのではないかと思います。

発達障害者は一見障害者にはまったく見えませんし、思えません。

そのため生き辛さを感じたり、他者との違いや人間関係に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

 

血筋だけでなく、私の周りには『らしき人』も見受けられました。

 

 

 

 

Tは身内であり、私が発達障害の存在を知ったきっかけでした。

小さい頃から『困った子』であったTは、小学校の先生が気づいてくれたおかげで

発達障害であることが判明しました。

これは奇跡的なことです。

何故ならその先生がたまたま前任で発達障害者に関わるお仕事をされていたからです。

 

面談の時にその先生はTの母に話し始めたそうです。

『Tちゃんに校庭に出しっぱなしにしてきたボールを取ってきなさい、と言いました。Tちゃんはボールを拾いに行きました。戻る途中、落ちていた縄跳びを見つけ、ボールを投げだして縄跳びで遊び始めてしまい、戻って来ませんでした。』

 

これを聞いてどう思われますか?

 

母親は『全くおバカな子なんだから!』と飽きれたそうです。

誰もが同様に思うのではないでしょうか。

子どもの事ですから・・

でも先生はどうも何かを含んでいるような感じだったそうです。

詳しいやり取りは解りませんが・・

先生ははっきり言わないまま、母親自身に発達障害の可能性がある、ということを導きださせたようです。

多動もあったので、先生は気付かれたのでしょう。

 

Tはボールを取りに行ったのに、それを忘れて縄跳びで遊んでしまう。

何かしていても他に気を取られるとそちらへと完全に意識がいってしまうのです。

 

Tはアスペルガー症候群、そして他の発達障害も併発しているとの診断を受けました。

そのおかげで『困った子、おバカな子』は病気のせいだから仕方がない、になりました。

まあそんなに簡単な事ではありませんでしたが・・

親も本人もまわりの人も、すぐに理解出来たわけではありませんし

いまだに悩みはつきません。

医者に『これはひどい』と言われるほど、様々な症状を抱えていたからです。

時にうつ症状も発症します。

検査の結果では暴力性も秘めているとの事でした。

携帯電話を持たせると人生ダメになる、と言われましたが

持たせないと騒いでどうにも抑えらなかったため、仕方なく持たせています。

そのため色々な問題を起こします。

睡眠障害があるので薬を飲んではいますが

それでもなかなか寝られず、朝起きるのが困難です。

学校へ行けない事も多く、なんとかギリギリ卒業は出来ましたが・・

 

 

私がアスペルガー症候群を具体的に知るきっかけになったのは、

職場の上司に『らしき人』がいたことからでした。

Tとは身近に接していた訳ではなかったので、当時は発達障害について詳しくは知らなかったのです。

 

発達障害者は得意分野に関して高IQである事が特徴です。

なので、上位の職に就く人もいるようです。

まさしくWは知能レベルの高さから上位の役職についてはいましたが・・

一般常識から外れた言動や行動は日々皆を驚かせていました。

他者から咎められたとしても自分は正しいと思っているようで、けして非を認めません。

他者を理解しようとはしません。

 

そのうち『Wはアスペなのでは?』と言い出す人が現れました。

調べてみると、確かに特徴がぴったり当てはまる。

上司自身、それに家族や周りの人は誰も気付いていないのでしょうか・・

それが不思議なくらいでした。

ただWの場合、他者にどう思われようと気にしない方のようでしたので

本人はあまり生き辛さは感じてなかったのではないかと思ったりします。

 

組織としては本当にWの存在に困りはてているようでしたが

私はWのおかげで感覚的に少し理解できた気がするのです。

まともに相手をしても無駄なのだと。



 

この方とは直接面識はないけれど、知人がこの方と弁護士を立てて争った時に関わりました。

知人がちょっとしたタブーを犯して揉めたことから、その会社を辞めると社長Dに申し出たのですが、辞めるならこの条件をのまなければ弁護士立てて争う、と言われたのです。

その条件はあまりに理不尽なもので、話し合いをしても全く埒があかない状況でした。

 

仕方なく知人は弁護士に依頼しましたが、結局Dの方は弁護士を雇うことはありませんでした。

そのため弁護士とDとでの交渉になりましたが、弁護士もかなり困惑状態。

Dの言う事は法を犯すことでもあったため、それをたしなめると訳の分からない知り合いの非を訴え、何が何でも自分は正しいのだと全く非を認めようとしませんでした。

その言い訳はまるで子どものよう。

 

誰かに似ている!!

これは課長Wと同じだ!と私は気付き・・

まともに話し合っても無駄であり、これは逃げるしかないと。

弁護士も本当になんとか最後まで親身に対応してくださり

妥協案を模索して社長Dと縁を切ることが出来たのでした。

社長Dはただ知人に辞めてほしくないがために無理難題を言っていたようです。

 

 

縁あって一時生活を共にしたAは

様々な部分で身内Tと同じような行動が見られたため、

もしや・・

と思っていたら、やはりTの母もそう思っていたようです。

 

Tの存在がなければ気付けないような、そんな些細な事だとは思います。

私たちは感覚的におや?と感じたのです。

 

直接本人には伝えませんでしたが、過去を語るAの境遇はまさしく、と言った感じで、A自身もTを見て薄々気付いたようでした。

好きなものを毎日食べ続けるのは子供の頃からで、その食べ物がなかった日には激しく泣き騒ぐほどだったそうです。

スポーツで体重を落とす必要があった時、そのまま拒食症になってしまったとか。

仕事に就きましたが、人間関係が上手くいかず辞めてしまったとの事です。

 

 

 

Fも私の身内になります。

確かに忘れ物は多いですが、特に多動と言われるような落ち着きのなさは見当たりませんでしたし、おとなしく、育てやすい子でした。

Fは自らをADHDではないかと疑い、病院で検査を受けたところ認定されたのでした。

 

  •  忘れ物が多い。
  •  電車の乗り間違えなどのミスが多い。
  •  睡眠障害がある。
  •  二つの事を同時にこなせない、忘れてしまう。
  •  じっとしているように見えて、指や足先が動き続けている(多動)。

 

子供の頃まわりの人から『不思議ちゃん』と言われたり、変わった世界感を持っていると言われてはいましたが、親には普通の子という認識しかありませんでした。

学校も嫌がることなく通っていたと思いましたが、本人は他者との違いに辛く感じていたようです。

ただ、芸術系の専門学校へ通いだすと『似たもの同士』が多かったため、気楽な学生生活を送れた、との事です。

 

 

Fの兄弟です。

Fと同様軽い多動や軽い睡眠障害、強固なこだわりを持っていたり、他者に関心がない、など。

やはり学校にはきちんと通っていたものの居心地の悪さを感じていたようで、

自らも発達障害ではないかと診察を受けましたが・・認定には至りませんでした。

 

このグレーゾーンと言われる人も、少なくはないようです。

 

 

 

発達障害にも色々分類はあるようですが、特性は重なり合っていたりするようで、

差はあるものの同じような行動が見られたりします。

 

他にも

  • 玄関のドアの鍵をかけ忘れることが多いが、鍵をかける習性が身に付くと後ろから誰かが入ってくるにも関わらず鍵をかけてしまう。
  • お金の管理が出来ない。
  • 狭いところが好きで、ぬいぐるみをベッドにたくさん置いて寝ている。

 

ただこれらや上に挙げた人たちの行動が、発達障害だからこそなのかはわかりません。

もちろん『らしき人』は発達障害者ではないかもしれませんし、

発達障害者でなくとも、同じような行動をされる方もいると思います。

 

それらは病気のせいだ、と当人もまわりの人も理解出来れば

少しは生き辛さを感じなくて済むのかもしれません。

 

ただ発達障害者の特徴として、IQの高い分野がある、集中力がある、好きな事に対して優れた能力を発揮する、など、ある部分が突出して『出来る』のですから、

その分他の事が少し不得意であっても当然な気がするんですよね。

 

誰もがすべてにおいてバランス良く『出来る』人なんていないと思うのです。

発達障害者でなくても得意・不得意は誰でもあります。

なので『病気』ではなく、ただの個性として受け入れられる社会であれば良いだけなのに、と思うのです。

 

 

P R