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アニメ【魔道祖師】<完結編第六~七話>用語・補足説明 その12

アニメ魔道祖師

<完結編第六話~第七話>

用語・補足説明

アニメ『魔道祖師』のエピソードごとに

人物紹介・用語説明・補足説明などを
小説やラジオドラマより引用して記載しています。
 

【魔道祖師】

完結編<第六話>因縁の遡源(さくげん)

 

剪紙化身(せんしけしん)の術

この術は便利ではあるが、厳格な時間制限があり、形代は必ず無傷で術者の本体に戻る必要がある。もし破られたり破損すると、中の魂魄も同じだけの損傷を負う。

 

芳菲殿(ほうひでん)・・蘭陵金氏歴代宗主の寝殿

 

聶懐桑「二の兄君、三の兄君、私はどうしたらいい?お願いですからもう一度だけ助けてくれませんか?約束しますから、今度こそ最後ですから!」

金光瑤は今藍曦臣聶懐桑の二人といるため、芳菲殿の中を調べるのにうってつけだ。怪しいところを探っていると、卓の上にある文鎮が目に入った。その下には一通の手紙が押さえつけられている。既に開封されていたが、封筒には差出人の名前もどこかの家紋も捺されていない。

 

P R

 

【金光瑤が戻る】

秦愫「ある人に会ってきたのよ。その人はいくつかのことを教えてくれて、そしてこの手紙までくれた」

金光瑤「誰に会ってきたの?その相手の言ったことを信じるのかい?」

秦愫「あの人は私を騙したりしない。絶対に」

 

阿松(アーソン)・・金光瑤秦愫の死んでしまった子の名前

 

【密室へ】

金光瑤が銅鏡をすり抜けて行くと、魏無羨も飛び込んだ。銅鏡の向こうは密室になっていた。どの仙門世家にも宝を隠す密室はあるもので、取り立てて珍しいことではない。

魏無羨は棚の一画が上部から垂らされた簾(すだれ)で隠されていることに気付く。その簾には真っ赤な色のおぞましい呪文が書かれている。極めて強力な封印紋の一種だ。

 

金光瑤が突然何かに気付き警戒するように振り向いた。魏無羨は書物の間に体を滑り込ませる。すると目に入って来た文字に見覚えがあることに気付いた。

魏無羨「(俺の字じゃないか!)」

この書物は彼自身が前世であちこちから収集し整理した資料をもとに、自らの推論を加えて手書きした禁術・・「献舎」に関する文章だ。

莫玄羽がいったいどこで禁術を学んだのかと思ったが、どうやらその答えを見つけたらしい。

 

別の頁の中に滑り込むと、そこに挟まれている紙は『家屋重書(かおくじゅうしょ)(不動産取引で必要な情報が記載された書面)』と『沽券状(こけんじょう)(家屋の売渡しを証する書面)』のようだ。

財産とはいえただの権利書に、夷陵老祖の手稿と一緒に保管するほどの価値があるのだろうか? その場所は雲夢にある雲萍(うんへい)城、あの町中の観音廟だった。

 

聶明玦の首はやはり金光瑤が持っていた。

あまりにも強力な死者の怨念は周りの人々へ影響を及ぼし、怒りを伝染させる。多くの祟りはそうして引き起こされるのだが、共情の原理もこれと同じだ。今の魏無羨は肉体という魂魄の防御壁がないため、影響を受けてしまった。聶明玦の追憶へと。

 

過去 射日の征戦中期

温氏討伐に向けて魏無羨の正道を逸したやり方を皆が擁護する中、藍忘儀だけは「残忍すぎる」「自分を見失いかねない」「そんなやり方では身も心も傷つける」等々、魏無羨を厳しく非難し、忠告し、直接手を出して止めることもあった。

実際の二人の関係は他人が噂するほど相容れない間柄ではなかったものの、お互い温氏との戦いに気が立っていたせいで、いつも喧嘩別れしてばかりいた。

 

さらに過去へ

【孟瑶(金光瑤)の生い立ち】

孟瑶の母親はある妓楼で花柳の才女と言われる有名人で、教養もあってあらゆる面で名家の娘より優れていたという。雲夢に立ち寄った当時の宗主金光善は彼女に惚れ込み、何日間か滞在し、約束の証の品を一つ残して立ち去った。彼は数えきれないほどしてきた浮気と同様、彼女のことを頭の片隅にも留めていなかった。

金鱗台に一度は迎え入れた莫玄羽と違い、妓女(ぎじょ)の子であった孟瑶は幸運に恵まれることはなかった。

母親はたった一人、金光善の息子を産むと学びを与えて導き、いつか金氏宗主が息子を迎え入れてくれる日をひたすら待ち続け、そのまま死に至る。彼女は息を引き取る前に金光善が残した品を息子に渡して金鱗台へ送り出した。

しかしその品は特に珍しいものでもなく、金光善のいつものやり方で、珍しい品だと偽って女性に不変の愛を誓ったものであった。

孟瑶が訪れた日はちょうど金子軒の誕生日であり、その品を目にした金夫人が顔色を変えたのを見た金光善が慌てて追い返せと命じた。

孟瑶は金鱗台から蹴飛ばされ、最上段から下の段まで転がり落ちた。彼は何も言わずその場を立ち去り、その後清河聶氏の門弟となる。

 

<河間>

清河聶氏宗主聶明玦は当時河間に駐屯していた。聶明玦孟瑶を側近とし、補佐に任命した。孟瑶は滅多にないほど機敏で優秀な人材であった。しかし「蘭陵金氏に自分の居場所を得て、父親に認めて欲しい」という孟瑶の願いに、聶明玦は推薦状を渡して金光善の元へと送り出す。

 

<琅邪(ろうや)宿営地>

聶明玦孟瑶の事を尋ねても金光善に「知らない」ととぼけられ、これほどまでに頑なにしらを切るのにはきっと何か裏がある、と感じ、心当たりを探しているうちにある小さな森へと入って行く。そこで金氏の者を温氏の剣で、さらに温氏の剣術で殺していた孟瑶を見つける。

 

孟瑶は蘭陵金氏の傘下に入ったのち、上官から屈辱を受け、殴ったり罵られたり、さらに手柄を全て横取りされた事、母親を屈辱された事から頭に血が上ったのだとまくしたてる。しかし聶明玦孟瑶の上役を殺した時の表情、選んだ場所(つい先ほどまで温氏と殺し合いが行われていた)、剣と剣術から温氏の奇襲に見せかけたものだと見抜いていた。

 

孟瑶「少しの手柄?その手柄のために、私がどれほど心血を注いだと、どれほど辛い目にあってきたと思いますか? 虚栄?その虚栄がなければ、私にはもう何もないんです!」

聶明玦「お前は蘭陵金氏に自訴しろ。然るべき処罰を受けるんだ」

孟瑶「私に死ねとおっしゃるんですか? 父は私をまだ見てはくれません」

金光善は彼を見ていないわけではなく、ただ存在に知らないふりをしているだけだ。

孟瑶は剣先を自分の腹部に刺し込む。が、入念に計算し急所は避けていた。駆け寄ってきた聶明玦を罠にかけ、自分の傷口を押さえつけるだけで応急処置を終えるとそのまま走り去り、それから数年間消息は途絶えた。

 

弦正23年 不夜天城 炎陽殿(えんようでん)

聶明玦は射日の征戦ではほぼ無敵であったが、陽泉(ようせん)にてある情報から温氏に奇襲をかけた時のみ想定外の事態が起き、よりによって岐山温氏宗主温若寒と正面からぶつかった。戦力を見誤っていた聶明玦は、捕虜として捉えられ不夜天城に連れていかれた。そこには炎陽烈焔(えんようれつえん)模様の温氏の衣を纏った孟瑶がいた。

 

【聶明玦父の死】

父親が清河聶氏の宗主だった頃、温若寒はある者から一本の宝刀を献上された。温若寒は上機嫌だったが、客卿の一人が「その刀は比類なく素晴らしいものですが、おそらく清河聶氏の宗主はそう思わないでしょうね。聶氏は代々刀を使うことで有名で、彼は自分の宝刀は天下無敵で世に二つとないと豪語してますから、その刀のことは認めないでしょう」

温若寒は「ならばその刀を見てみよう」と聶宗主を呼び出し、彼の刀を手に取って鑑賞し、「ふむ、いい刀だな」と数回叩いて返した。先代聶宗主は身勝手に呼び出されたことは気に食わなかったが、取り立てて気がかりはなかった。

数日後、先代聶宗主が夜狩の最中妖獣に切りかかった瞬間、彼の刀は突然数か所から折れたため妖獣により重症を負い、体調を崩したままこの世を去った。聶明玦はその場面を目の当たりにしている。

 

【温若寒没 温氏敗戦後】

聶明玦孟瑶に対し怒りに燃え、声を荒げながら斬りかかる。藍曦臣により、琅邪での行いを後悔した孟瑶はこれまで温家に間者(スパイ)として入り込んでいたことを知る。そして聶明玦が不夜天で牢屋に入れられた時、助け出したのも孟瑶だった。

 

孟瑶は不夜天城で何年もの間潜伏し続けてきた死をも恐れない勇士として、一躍世間に名を馳せた。三人は契りを結び、孟瑶は父親に迎え入れられるという悲願を果たし金光瑤と名乗る。

 

 

完結編<第七話>乱魄(らんはく)

 

【義兄弟の契り】

聶明玦異心あらば衆人の怒りを買い、万人に後ろ指を指され、八つ裂きの刑に処す

 

数か月後 魏無羨は窮奇道にて温氏を助けて乱葬崗へ

<金鱗台>

藍忘儀「兄上、ある者を雲深不知処に連れ帰りたいのです」

藍曦臣「雲深不知処に連れ帰る?」

藍忘儀連れて帰り・・隠します

藍忘儀「しかし、彼はそれを望まないのです」

藍曦臣は思わず目を見開いた。この弟は母が他界してから一層物憂げな性格になり、夜狩以外は終日部屋に閉じこもり、誰とも話したがらず、唯一兄とたまに話すくらいだ。そのような仲でも、彼がこういった話を打ち明けたのは、これが初めての事だった。

 

江澄魏無羨温寧を助けようとしたは、射日の征戦以前に我々二人は彼とその姉温情に恩義があるからです。」

藍曦臣温情が射日の征戦で人殺しに関与したという話は一度も聞いたことがありません。」

聶明玦「しかし、阻止もしなかった。」

藍曦臣「温情は温若寒の側近でしたし、どうして彼を阻止できるというのですか?」

聶明玦「悪事をただ沈黙するだけで反対せずにいれば、それは傍観してるも同然だ。」

藍曦臣は知っていた。一族の仇ということもあって、聶明玦は温氏を激しく憎んでいる。しかも彼は自らの態度と原則を非常に厳格に定め、決してごまかさない性格なので、それ以上追求することはしなかった。

 

聶明玦金光善魏無羨の言葉を改ざんし、わざと話に尾ひれをつけたことを公衆の面前で藍忘儀に暴かれたことを受け、金光瑤が場を取り成すべくわざととぼけたことに気付き、微かに眉をひそめた。

 

「温氏のために味方を虐殺するとは」

綿綿「本当にあの監督たちが捕虜を虐待しての命を奪ったのだとしたら、それは虐殺ではなく復讐です」

仙師「本当にやったかどうかなんてわからないじゃないか。監督たちは口を揃えては自分の不注意で崖から落ちて死んだと言っている!」

綿綿「その人たちは、虐待と殺人の責任を追及されるのを恐れて、当然そう言い張る・・」

かつて屠戮玄武の洞窟で魏無羨が美人を救ったという色恋沙汰は、一時期話の種になっていたのだった。彼女は家紋袍(かもんほう)を卓上に叩きつけ、「世家から抜ける」意思表示をして立ち去る。

聶明玦「あの娘は、彼女がいた世家の烏合の衆などよりよほど気骨がある。」

 

【櫟陽常氏事件の犯人薛洋は投獄】

聶明玦「俺は人を殺した罪は命をもって償えと言ったはずだが、お前は薛洋終身刑で裁いただと?」

金光瑤「ですが彼はきちんと罰を受け、二度と罪を重ねないることはないのですから、終身刑も死刑も変わりはない・・」

聶明玦「この期に及んでまだ奴を庇(かば)い立てするつもりか!」

金光瑤「兄君、これは父の命令なのです。私には拒むことはできません」

聶明玦「そもそも奴を連れてきたのは誰だ?父親に推薦したのは誰だ?重用(重要な役)したのは誰だ?父親を盾にするな。薛洋が何をしていたか、お前が知らないはずがないだろう⁉」

 

金光瑤「なぜあなたが殺した者たちは皆当然の報いなのに、私はしかたなく殺めた仲間数人の事を執拗に責められなければならないのですか?大事を成すには、少なからず犠牲を伴うのです」

聶明玦「ではなぜお前は自分を犠牲にしない?お前はあの者たちよりも尊いのか?」

金光瑤「私は彼らとは当然違います!」

聶明玦妓女の子らしい考え方だな!」

 

聶明玦金光瑤を蹴り落とす。

金光瑤は過去のあの日と同じように、再び金鱗台から転がり落ちていく。

 

聶明玦は治療の甲斐なく刀霊の症状は悪化の一途をたどり、倒れた。

 

【聶明玦の追憶の中から出た魏無羨】

飾り棚から飛び出ると、金光瑤の剣、軟剣『恨生(ヘンシァン)』に襲われる。恨生は極めて柔らかく見えるが、ひとたびその剣に絡みつけられ、金光瑤に霊力を注ぎ込まれると剣は豹変し、締め付けられてバラバラに斬られてしまう。

ふいに近くの壁に一本の長剣が横たわっているのが目に入る。

魏無羨「(随便!!)」

 

藍曦臣「密室を見せろ」

無事自分の体に戻ることが出来た魏無羨藍忘儀に背負われ、既に芳菲殿へ向かっていた。集まって来た各世家の宗主や仙師たちと密室へ。

簾の向こうには既に首はなく、代わりに温若寒の短刀があった。金光瑤が岐山温氏を殺した時に得た戦利品だ。

そこにいた秦愫を見て魏無羨はやや面食らった。

 

魏無羨「(金光瑤秦愫に何か暴露されるかもしれないという恐れはないのか?)」

 

秦愫は生きていて、取り立てて大きな変化も見られない。表情はぼんやりしているが、何らかの邪術をかけられたり毒に侵されたりもしていない。意識はしっかりしている。

秦愫は突然金光瑤から短刀を奪い取った。彼女の顔はわずかに歪んで震えている。

秦愫は短刀を自分の腹部に差し込んだ。

藍曦臣はすぐ手当を始めたが、短刀は極めて鋭利な上に怨念も陰気も強く、秦愫は息絶えてしまった。

 

【随便の封剣】

乱葬崗掃討後、魏無羨の剣は蘭陵金氏が収蔵していた。しかしその後まもなく彼の剣は自らを封剣した。それは主である魏無羨も知らなかったことだ。剣には霊が生まれ、その霊が魏無羨以外の人間に使われることを拒み、自らを封印した。つまりこの剣は魏無羨以外には誰一人となく抜くことができない。13年間、随便は封印を続けてきた。

 

魏無羨「(金光瑤わざと俺を随便の近くまで追い詰めて剣を抜くように仕向け、皆の前で正体を暴いたってわけだ。)」

 

金凌「お前は本当に魏嬰・・魏無羨なのか⁉」

 

魏無羨はまさか金凌に刺されるとは考えてもいなかった。

魏無羨「(よりによってなんでこいつは江澄に似てるんだろう。刺してくる場所まで同じだなんて・・)」

 

意識が朦朧とした状態でふと目を開けると、いつの間にか藍忘機に背負われていた。避塵に立って飛んでいる彼の頬には血が飛び散っている。

魏無羨「・・・ 藍湛

藍忘機「うん」

 

誰もが夷陵老祖を恐れ機嫌を取るようになった時、藍忘機は面と向かって魏無羨を痛烈に批判した。逆に誰もがを忌み嫌い激しく憎むようになった今、彼が味方になってくれるなんて、魏無羨は思いもしなかった。

 

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